誰かネットワークプレイヤー用ベアボーン作ってくれない?

ちょっと駄文を書く。ここしばらくネットワークプレイヤーを調べてみていたのだが、なんだかどれもこれも互換性が低い。それにかなり値段によって搭載機能に制限がされているような感じがして、面白くない。オーディオ業界の体質が透けて見え、食傷気味だ。

ちょっと欲しいかも、と思って正月、調べまくってみたブルーレイディスクプレイヤー、デノン「DBP-1611UD」1やマランツ「UD7006」2。どちらもブルーレイディスク、DVD、SACDといった大概のディスクが再生できることを売りにしたマルチディスクプレイヤーで、ネットワークに接続してfirewareアップデートやネットワークプレイヤーの機能を持っており、かなり類似した構成となっている。調べてみたら兄弟機とのこと(蛇足、Cambridge AudioのAzur751BDも兄弟らしい(?))3。機械は出力処理の部分がそれぞれオリジナルで、マザーボードやOSはほとんど共通のようだ。というかマルチディスクプレイヤーにネットワークプレイヤーの機能が搭載できるのであればNA7004要らなくない?かなり値段によって搭載機能に制限がされているような感じがして、ちょっと醒めてしまった。

あったら面白いのに、という製品は「ベアボーン」。Win7かandroid OS搭載の静音&省電力ベアボーンで外部USB/SATAでハードディスク追加でき、PCIかPCI-exあたりの拡張スロットを搭載し、チューナーボードやオーディオカードを挿せるようにする。市販のオーディオボードはマルチチャンネルに対応するものもあるし、ゲームクオリティの画質を表現できるグラフィックボードもあるし、それらを組み合わせることで高表現力なチューナーになったり、ハイレゾ音源再生装置になったり出来るはず。機械操作はplugplayerのような各種DMCソフトでネットワーク越しに操作するし4、本体アップデートもネットワーク上からPCで行えるようにする。

どうだろう?こんなベアボーン。個人的にはパソコンショップのオリジナルや玄人志向あたりから¥15000~¥25000あたりで出してもらったら遊べるのになぁと思ったりする。

参考;
1.ASCII.jp:デノンから多彩なBDプレーヤー「DBP-1611UD」が登場
2.マランツ、DLNA/3D BD/SACD対応プレーヤー「UD7006」 -AV Watch
3.marantz ud7006 cambridge azur 751bd  音質 画質 比較 試聴 テスト
4.DLNA認定™デバイスクラス | Digital Living Network Association

関連投稿;
a.aromaphilia: デンオン「DNP-720SE」実機を見る
b.aromaphilia: MARANTZ - NETWORK AUDIO PLAYER - NA7004 日本向け正式発表
c.aromaphilia: MARANTZ - NETWORK AUDIO PLAYER - NA7004

ノイズキャンキャンセリングイヤホンPhilips SHN6000を買う。

何度かノイズキャンセリングイヤホンを見たこともあって、最近インターネットで情報収集をしていた。

ノイズキャンセリングはイヤホンの外部を集音するマイクが付いており、その電気信号をアンプまで戻し、外部ノイズを打ち消すような逆位相の音を音楽信号に乗せて、二つの合わせた音をスピーカーから発することでノイズを打ち消して音楽を再生する。そのためには右+左にマイクがあって、それらの信号と音楽信号をミックスして増幅する専用のアンプが必要になる。

そのためにはプレーヤーと別のアンプが必要になる。アンプが必要になるということは電源が必要になるということでもある。大概の外付けノイズキャンセリングイヤホンは別途電池が必要な製品がほとんどである(余談だがbluetooth式のワイヤレス機能とセットな高級機もある。別電源を用意するからには多機能に、ということである)。またノイズキャンセリングが前提になったポータブルオーディオもソニーから出ていた。ただしこの場合は外部ノイズのマイクからの信号端子もあるので、イヤホン端子形状が通常とは異なり、専用品となる。

iPod / iPhoneシリーズには電源供給も可能な30ピンのdoc2が存在している。このdocは元々アナログアウトを取ったりパソコンにマウントしたりする目的で使用されているものであった。一応設計は非公開らしいが、アナログアウトが取れて電源供給も可能なので、これを用いればノイズキャンセリングイヤフォンのアンプを駆動させることが出来る。実は初代ipodの時代からそのような商品は実用化されており、Philips SHN60001などはそのような商品の一つであった。現在、Philips SHN6000は絶版である。Philips からは後継機種は出ていないものの、同様のコンセプトの商品が他社から出ている(Blackbox - i103など)。

Philips SHN6000のデッドストックが割と安価に買えたので、購入してみた。感想は音質的には高音域が強く、それまで使用していたSHE97004には少々劣る感じだ。ノイズキャンセル機能は小音量時には効果はほとんど確認されない。しかし電車の中、特に飛行機の中のようなメカニカルなノイズの大きい環境下では相当疲労感が低減する。喫茶店で勉強するときなどにも効果が上りそうな感じだ。

参考;
1.フィリップス、NC搭載のカナル型イヤフォンなど5モデル -AV Watch
2.30ピンDockコネクタ ‐ 通信用語の基礎知識
3.PHITEK blackbox i10: iPhone対応、電池要らずのノイズキャンセリングイヤフォン。圧巻の遮音性能です!
4.iPod レビュー 2012年 iPodレビュー おすすめイヤホン比較

プリントゴッコに関して少し調べる

日本という国において、2011年は大震災が大きな変換点になったと思う。自分たちの近くに居る人、近くに居るべき人の大切さ、それを如何に守るのかということ、そしてそれを以てしても依然として人の命の脆弱なものなのだということ、を感じさせた。今年を象徴する文字は「絆」1だそうだ。東北・北関東に親族は居ない自分にとっても、震災の及ぼした影響はかなりあったと思う。人の絆を意識した。自分は独りで闘っていると思っているが、そんな自分にすら何らかの絆をもって緩やかな繋がりを持っているのだ。

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12月も下旬に入って、意識に上ったのは久しぶりに年賀状でも幾つかは書いてみようかなという思いだ。

年賀状は自分は大学に入った年、2000年、から殆ど書かなくなった。大学に入学した当初、PHS7を契約し、PHSで携帯メールが送受信できるようになり、なし崩し的に年賀用を作成せず新年挨拶メールを送信するようになったからである。その数年前からPHSが一般若年層に普及し始めており、自分が大学に入った直後は若年層を中心とするボリュームゾーンがPHSからMova8へ移行する時期であった。この時期movaではドコモがi-mode6のサービスを開始し、「携帯メール」がどんどん使いやすくなっていた時期であった。しばらくして絵文字などのサービスも開始され、日本では直接相手も電話番号宛に送るSMS9ではなく各電話会社のホストコンピュータのサービスする携帯メール(i-modeメールなど)がメジャーになった。

どうやって年賀状を作っていたのか?思い起こしてみると、プリントゴッコ2-5なる装置を使っていたことを思い出すに至った。

プリントゴッコは、ロウを流したメッシュにカーボンで書いた原稿を圧着しマグネシウムランプの熱で原稿どおりにメッシュ上のロウを溶かし原版を作成、原版の上に好みの色のインクを載せ、印刷するという装置だ。原理的にはガリ版印刷やシルクスクリーンの類縁だ。実はプリントゴッコは2008年に本体製造が中止され、現在も細々と続いている消耗品などのサポートも2012年に終了するとのアナウンスが発されている。それでもこれが自分にとっての年賀状準備だったのだなぁ、としみじみ思う。

小学校の頃だったと思うが、絵柄原稿集(それを切り抜けばカーボンで印刷してあるからゴッコの原稿に使えるというあれだ)とか、パールの入ったインクや新品のランプやメッシュを買ってきて、原稿を作り、あのオレンジ色の装置をぎゅっと押すとバシャッとマグネシウムランプが光ってプリントゴッコが始まるのだ。子供が関わるのは、インクを載せて何枚か刷るところまでで、後は父がヨナヨナ作っていた気がする。インクを調製してオリジナルの色を作ったり、スクリーン上に縞状に並べて爪楊枝でさらに変化を加えたりという裏技もあった気がする。自分の家族は念の入ったことはしなかった家族なのだが、原稿を2枚以上に分割して印刷するとさらに完成度が高くなったりしたはずだ(例えば輪郭線と塗りつぶしの色を綺麗に出したいときとか)。

そんなことを思い出しながら、「自分にとっての年賀状ってあれなんだなぁ」という感じと、「アナログにしてクリエイティブ(笑)」という感じが心の中に浮かんだ。あれって結構味のあるヤツも出来るし、職人的に極めたら完成度の高いヤツも刷れるのである。もっと時間のある人間だったなら、触るのになぁと思う。

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自分の誕生年は1981年。プリントゴッコの登場はwikipediaによると1977年。正に自分などはプリントゴッコで育った世代である。どおりで自分には、子供時代プリントゴッコ以外の年賀状の準備をした記憶がない(高校に入った頃か、大学にあがったころか、余りにも時間がなく判子作成か何かをした記憶はある)。プリントゴッコでの年賀状作成は、日本経済の上昇期に始まり、バブルの時代に最盛期を迎えている。みんなアマチュアイズムにあふれ、上昇の雰囲気に満ちていたのかもしれない。会社のみんなに年賀状を出しまくった時代、そして一億層中流になった時代だったのだろう。

参考;
1.2011年の漢字は「絆」 「災」「助」など続く  :日本経済新聞
2.プリントゴッコ - Wikipedia
3.Save Gocco - Print Gocco | SaveGocco.com
4.プリントゴッコ初期の評判 その1 ~消耗品販売終了を惜しんで~: けふこの本棚と文具の引き出し
5.ポストカード作家 長谷 祐史: プリントゴッコ
6.iモード - Wikipedia
7.ドコモPHS - Wikipedia
8.mova - Wikipedia
9.ショートメッセージサービス - Wikipedia

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(以下独り言)

しかしなんか考えさせられる。この年の瀬に、感傷を感じて、「絆」を感じたくて、思い出したのが「戦後の核家族化に従って登場してきた年賀状」と「国民総中流を象徴し、バブル崩壊とともに消えていったプリントゴッコ」だったとは。確かにあの暖かいコタツの中に足をつっこみながらぺたりぺたりとやった年賀状作りは自分にとって楽しかった。そして今その「アマチュアイズムの延長」に安心感と幾許かの芸術性を感じて「価値ある復活させたいもの」として自分はそれを思い出している。確かに時代はハイエンドを必要としない、もしかするとハイエンドに疲れた時代になっているのかもしれない。しかし自分もまた自分の足跡を再び辿る安心感、に戻りたい感覚を持っているのかもしれない。ま、しばし休息をして再び走り出したら、そんなものは忘却の彼方に行ってしまうのかもしれないが。

googleで、自分のオンライン名検索したら

「yhua0917」をgoogle先生に聞いてみたら…?検索したら、結構色々と出てくる。色々とネット上で活動をすると、ある種のライフログのようなものが出来るのだが、正にそれを感じられた。

面白かったのは自分に関するオンラインのニュースソースのお纏めサイトのようなものまでが出来ているということ。自分の公開ツィートでは香りに関するリプライというテーマでツィート展開している。ツィッター上のプロフィールにも「香料、食品、化粧品、香りの芸術、等などの分野に興味を持っています。リアルタイムな香りのニュースに触れる中で、関心のあるものをピックアップして発信します 基本リツィート。」云々、と出しているように、なるべくリプライの純度を低下させないようなツィートを心がけていたのだ。

ツィッターにしてもフェイスブックにしても使い方が当初とは変わってきているのではないだろうか?もちろん各々がフォローしたり・されたりというのは重要なのだが、むしろそれぞれが為そうとしているのは「このカテゴリーに関してはこの情報源」といったような「リスト化」なのだ。日々のアクティビティにおいては各リストのタイムライン(TL)を並べて複合TLとしてトレンドを追跡しているのだろう。こういうオンラインのシステムを構築できる人は羨ましいなぁ、と思ってしまう。

@aromaphiliaASAP ベストツイート
aromaphilia: 香気と呈味の相関、感覚の学習性の共感覚 - バイオマーケットjp
Twitter Trackbacks for 【“香り”を使った新しい販促・マーケティング戦略】“勝利の香り”って?「福岡 YAHOO! JAPANドーム」に香りの出る大型3D広告が出現。 | プロモツール株式会社 | プレスリリース配信「VFリリース」 [vfactory.jp] on Topsy.com
(etc)

blackberryについてちょっと調べる

クラウドベース化1の話、アンドロイドとの連携開発2、タブレット端末向けblackberryアプリケーションの開発3、ココに来てblackberry4関連の話が活発になっている気がする。もともと、スマートフォントして先駆的で、高度なセキュリティと高度なサービスで企業向けフォン・メール市場を押さえていたblackberry。ここ2-3年ほどの間、iphoneが一般人へと浸透するに従って、その存在感が薄まってきているように見えていた。

個人的なことを言うと、いまblackberryのBISにとても関心がある。と言うのは値段がだいぶ下がり、一消費者にとってだいぶ現実的なスペックになってきたからである5,6。(値段の変遷はリンクより)

ちょっと調べてみたところ、ネットワークにおける各レベルでのセキュリティ設計ができる事と端末、サーバーに関する基礎的な知識でRIMは圧倒的で、先進的だった。それが出来たからこそ、企業のサーバーとRIMのサーバー(NOC)をセキュリティ確保した上で接続し、RIMサーバーと電話回線/インターネット回線(無線LAN)経由してblackberry端末を接続しての利用方法を確立した。これがBESサービスであった7-9

自分は2010年くらいにNAS導入して、インターネット経由でアンドロイドもしくはwindowsからそのNASの中身を見れないかとコンシューマーレベルで四苦八苦して調べてみていたが、結局、オンラインに、アドレスをたえず変更しながら接続とセキュリティを確保する第3のサーバーシステム(センターサーバー)が必要となることが分かった。現在NASに関してはいくつかのサービスがあり、特にbaffalo、IO-dataなどは自社内開発したセンターサーバーサービスをNASと一緒に販売しているようだ10。一般ユーザーは端末からインターネット経由でセンターサーバーにアクセスし、センターサーバー経由で自宅内のNASにアクセスするのである。それと同じ事を、携帯端末のレベルで、はやくも実現していたのがBESだった。端末知識に関しても、セキュリティ知識に関しても最先端のものを深く理解してこそこれだけのサービスが構築できたのだと思う。

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現在、企業内でのタブレット端末利用はかなり活発に検討されているが、その端末を社内ローカルネットワーク上で活用する場合にはセキュリティは社内ネットワーク上PCよりも安全なくらい(外部ストレージ接続できないため)だが、端末を外部に持ち出そうとすると、安全性を確保できなくなる。安全性を確保するためには、上記のようなセンターサーバーやセキュリティ確保のための認証が必要となる。これらの問題を解決するために、RIMのノウハウは有効となるし、アンドロイドとの連携開発によって企業のサーバーコンピューターと連携できる高セキュリティのタブレットが企業向けに実用化されれば需要は多いと考える。

今まで上記のような技術・サービスを提供してきたblackberryが
• クラウドベース化
• アンドロイドとの連携開発
• タブレット端末向けblackberryアプリケーションの開発
を打ち出してきているのは、とても時流に合致していると思う。(アマチュアの自分が気付いて居るのだし、タブレット端末に関しての考え方はかなり昔からある、公式な展示会でRIMが出展しているということは実用化間近ということであろう)

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個人レベルでも、クラウドサービスがより一層身近なものへとなるに従って、セキュリティ配慮したオンライン利用可能なストレージへの需要が高まると考えられる。個人的な書類やプライベートの画像・映像をオンラインにアップするのではなく、個人レベルで管理したい、という需要である。また、これはオンラインサーバーが使えない状況下でも、ローカルネットワーク上でそれらが確認できるという意味である(もちろんクラウド型ストレージとサーバー型ストレージはそれぞれに利便性、セキュリティの志向性が異なる、一概に「どちらに統一すべし」とはいえない)。個人消費者を対象にしたものでも、NASに対してBES的な動きをするセンターサーバーサービスを実用化し、タブレット端末向けソフトウェアを実用的なパッケージ価格で供給すれば、SOHOレベルや個人消費者のレベルでかなり需要はあるのではないだろうか?但し、B to Cのサービスになり、単価の低いパッケージにしか出来ないので、RIM的には旨味が少ないのでは?とも思うが。

参考;
1.RIM、クラウド版「BlackBerry Enterprise Server」を計画|クラウド・コンピューティング|トピックス|Computerworld
2.BlackBerry、次期 OS で Android アプリに対応? -- Engadget Japanese
RIM、「BlackBerry Playbook」にAndroidアプリ互換技術の搭載を計画 - 情報筋 - WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース)
3.RIM、7インチの「BlackBerry PlayBook」タブレットを発表|モバイル・デバイス|トピックス|Computerworld
4.BlackBerry Enterprise Service - Wikipedia
5.BlackBerry Bold 9700の料金を再考する - Column | My BlackBerry
6.報道発表資料 : 「BlackBerry」のサービス料金の値下げ、iモードのメールアドレスへの対応および「ブラックベリーWebフィルタ」の提供開始について | お知らせ | NTTドコモ
7.Impress Japan: できるPRO BlackBerry サーバー構築 BlackBerry Enterprise Server 4.1.4J版
8.BISとBESの違い - Column | My BlackBerry
9.のぶをブログ: BlackBerry の通信の仕組み
10.〈リンクステーション〉 PC連動電源機能搭載 ネットワーク対応HDD(NAS) | LS-HGLシリーズ

青木カレンさんのジャズを聞いてみる

最近、生の音を聞いてないなぁ、と思っていた。以前よりブックマークしてあったお気に入りの中のジャズスポット情報を見ていたら、青木カレンが代々木のライブハウスに出演するということだったので、聴きに行くことにした。青木カレンの「by my side」は普段の通勤曲ということもあって、以前より生演奏を聞いてみたいアーティストだったのだ。

代々木のライブハウスは青木カレンがジャズを歌い始めた頃から出演しているライブハウスということだそうで、古くからのファンも多く来ているようだ。ちなみにnaruは一般的なジャズのライブハウスの広さだと思う。人が入って、機材が入って、ミュージシャンが入るとぎっしりとなってしまう。お客さんは、特に彼女がここに昔から出演しに来ていたという事もあるし、ジャズの生演奏を好む人は定期的に通っているようでアットホームな感じ。今日は予約なしに行った割には運良く座って聴けたが、本当は予約してから行くのが良い。

青木カレンはなかなか美人だったし、声もCDどおりとても良かった。演奏の構成はパーカッション+エレクトリックベース+ピアノ+ボーカルのカルテット。曲目は彼女のオリジナルが70%、スタンダートが30%位だったと思う。

ジャズは聴くとついつい集中してしまう。音がかちっと合っているのを聴けると、自分などは本当にのめり込んで聴いてしまう。ピアノの人が早弾きだったなぁ。また聴きに行きたい(ほっといても定期的に生音聴きたくなるのですが)。

ジャズライブハウス 代々木ナル オフィシャルサイト
KAREN AOKI official web site | DISCOGRAPHY
(NARU schedule/10_2011) (10/14「出演アーティスト」のところから各ミュージシャンに飛べますね)

(だそく10/17)
青木カレンさん本人のブログにも当日の記事出ました。写真を見ていたら、「あ、この人あの辺に座っていたかなぁ」とか分かったり、みんなシュビドゥビー振られましたね(面白かったです)。アットホーム(?)、サークルのような良い温度感でした。

仕事とは何なのか?(スティーブジョブス氏の訃報を聞いて考えたこと)

(まずスティーブ・ジョブス氏の業績に対して敬意を表すと同時に、その冥福を祈る。彼に関しては、自伝を読もうと思っているが、まだ読めていない。したがって、彼の生涯について間違った理解をしているかもしれないが、考えたことを書いておく)

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仕事とは何なのか?…理念のために死ねる人間は一握りだ。

自分の理念のために死ねる人間は「仕合せ」である。スティーブ・ジョブスが死んでしまったが、彼は性格上長生きする人間ではなかったのだろう。会社の時価総額だけがピックアップされるが、アップルストアの開発と成功、ipod touch / iphoneの開発と成功、またipadというタブレット端末の開発(成功とまではまだ言えないだろう、しかしココに来てパブリックで浸透しつつあるので近々「成功」と言えるようになる)など、彼と現在のアップルコンピューターの偉業は大きい。まさに時代を作った。

但し、よくよく考えてみて欲しい、彼の出してきた商品について。1990年代、初期アップルの“マッキントッシュ”においてマウスを使ったオペレーションソフトはマイクロソフトのウィンドウズと競合していたし、2000年代に入って彼はiphoneを世に問うているが、当時「スマートフォン」としては既にblackberryが有った。そもそも、iphone自体が電話回線の付いたipod touch的な位置づけであって、彼の頭の中に「スマートフォン」の概念があったかどうか疑問である。単にメールに関する機能から言えば、現在でもblackberryの方が優れているのではあるまいか?

何が凄かったのかと言えば、考えられるだけ最先端にアップデートしていたのだ。完成度の高く、アプリ間連携もスムーズなiOS。ハードに関する技術においても、あのポータブル機器にあれだけコンパクト+低消費電力なコアとメモリーを選択し、無線LANを押し込み、動きの良いタッチパネルを搭載した(ソフトウェアも合わせて考える必要があるのだろうが、iphone 3GSくらいの代まで他社タッチパネル搭載機でアップルほど実用レベルのパネルを搭載した機種はなかった)。それにアップルストアというインフラをきちんと整備して、実用イメージまでキチンとデザインしたリーダーだったのだ。彼は。確かに、そのフレーズだけに拘ると、彼の理解は出来なくなるのだが、まさに彼は「貪欲に、追及し続けた」のである。

しかし、その陰に人生をダメにしてしまった人間も相応の数居たのではないだろうか?過労死してしまう人間もいたかもしれないし、商売は競争であるから、勝者がいれば敗者もいたはずだ。彼はそれに罪悪のような何かを感じたのか、それとも何も感じなかったのか?しかし明確に言えるのは、彼自身も身を削るように生きて、華々しい結果を残し、時代を作りはしたが、56歳の若さで死んだ。彼は、結果を残そうとしたのではなく、時代を作ろうとしたのでもなく、ただ理念にのみ従って生きただけだったのではないだろうか?ただ理念のために生き続け、時代の渦の中心に居た、そして時代も彼とその理念を認めたから、あの結果・結末を得たのではあるまいか。

自分の理念のために死ねる人間は「仕合せ」である。

世界のメディアの一面を飾ったジョブズ氏の悲報 : ギズモード・ジャパン
【13時30分更新】スティーブ・ジョブズ訃報 各界からの反応 リンク集 : ギズモード・ジャパン
追悼 スティーブ・ジョブズ氏 - Yahoo! JAPAN

音楽と香りの類似性

坂本龍一がNHK教育で作曲について講義をしていた。クラシック音楽における作曲技法を説明している。どんなメロディに次のメロディをつなげていくのか。どう主題を作っていくのか。そのようなことを論じていた。装飾音などもあるが、メロディからメロディへの接続は、情感から情感への接続である。テンポや温度感は繋げても良いし、ドラマチックに転回しても良い。面白いなぁ、と思った。

香り、特にフレグランスはその要素を持っている。どんなベースにどんなミドルを合わせるのか?型(スタイル…というよりは「テーマ」ともいえるかもしれないが)やクラシックも存在している。例えば、洗剤とか食品用からアコードを導入するといった全く異分野からの香調の輸入もあるし、クラシックを踏襲していても面白みのない香調にすぎない事もある。どうもそのプロセスが作曲とかに似ている気がする。

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実はもう一つ似ている気がする。

音楽演奏は電気信号に変換できる。電気信号は再びオーディオに入力してやると再現できる。香りもGCを用いればかなり良いところまで解析できて、組成情報が得られる。組成情報が分かればかなり良いところまで再現できる。

電気信号を見ても良い音かは分からない。だが、楽譜から音を演奏で再現すると、演奏者には良い音か分かってくる。香りもGC解析を見ても良い香りか分からない、しかし処方だったり、アコード要素だったりを、原料を持って来て組んでみると、良い香りか分かってくる。

芸術作品のデータ化、生データとレシピ・楽譜は別次元に存在しているのではないだろうか?

つまりどちらも機械による情報化はある程度可能なのだが、機械的な信号は芸術の美的感性とは全く異次元のモノなのである。機械的な再現は果たせるし、CDやそれ以上の高音質メディアは十二分に音楽のすばらしさを伝えてくれる。しかし音楽的美的感性はその信号を見ても伝わらない。むしろ楽譜やコード進行といった“指示書”による方が音楽的美的感性は伝わる。香りに関しても然りである。GC解析を見るよりも、処方中ナチュラル素材のバランスはどうなっているのか、アコード要素は何が組まれているのか、といった“指示書”による方がフレグランスの美的感性は伝わる。

もっとも、音の信号化は技術として確立しているが、香りの信号化は確立されておらず、GCでは再現情報としてはまだ足りないと言うのが実情である。実際の香りのコピーでは調香師の職人技で合わせ込むことが必要とされている。したがって、センサー技術、香りの数値化方法、両面の整備・実用化がまず必要なのである。その「解析」から匂いが分からなかったとしても、実用レベルで「再現」できるセンシングが必要なのだ。なお音はマイクロフォンでリアルタイムに補足出来るが、GCに頼る限り、香りはリアルタイム分析が不可能である。その意味でも香りセンサーはフロンティアな技術課題だ。

話はそれるが、“録音”は作りこみの職人技的要素が実は多分にある。現在に至っても商品レベルのマイクロフォンは指向性、S/N特性、がフラットではないし、数値に表れない「癖」「音色」があって、エンジニア(=職人)の好み、ポリシーが存在する。またミキシングもいくつもの職人的テクニックがあり、録音という「商品」の価値をかなり左右している。(自分は宅録マニアではなく、オーオタさん、なのだが…)

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芸術作品の信号化(データ化)は技術課題であり続けているし、それが可能となった時、社会は大きな転換を得る。また生データとレシピ・楽譜は別次元に存在している。美的感性は芸術作品の信号化(データ化)とは別物である。

schola 坂本龍一 音楽の学校

デンオン「DNP-720SE」実機を見る

ふとした切っ掛けから、ビックカメラ(有楽町)に入ってみた。オーディオコーナーはいつも前を通ることにしている巡回ルートなので通りがけに横目に覗き込んだところ、デンオン「DNP-720SE」1, 2という見慣れない機種が展示されていた。「DNP-720SE」は新機種として発表が既にあっていた3-6のを見逃していたのだった。反応の良いオーディオマニアは結構ブログ7, 8でも取り上げていたが、それも完全に見落としていたのである。

もともとこのカテゴリには、LINNのDSシリーズ9という先駆的な商品があり、ピュアオーディオ的な完成度も、新時代を見据えた機器としての完成度も高かった。

LINN DS登場はPCオーディオの黎明期であったので、HD搭載したジュークボックス的商品10など規格乱立していた。オンキョーのPCIスロットを用いたオーディオマニア向けサウンドカード11がひとつの時代を形成したのはLINN DS登場の数シーズン前のことである。またLINN DS登場と同時期には従来より有ったHD付きミニコンポにネットワークオーディオ機能が搭載され始める。ネットワークオーディオは2010年ごろにはだいぶ一般的になったと思う。ピュアオーディオ用途としてはマランツのNA-700412-14は"二番手"でこのカテゴリに登場した。それに引き続き、ヤマハ ネットワークプレーヤー『NP-S2000』15が発表された。

ミニコンポを中心に当時はipodシリーズへの対応を謳った商品が多かった。その反面ネットワークオーディオはなかなか理解されなかったが、それはファミリーユースでのライブラリーのネットワークによる共有化・構築化がなかなか理解されなかったからであろう。しかしNASの普及、写真や個人撮影したビデオのファミリー内での共有化が一般へ浸透するに従い、録音データ(要するにitunesライブラリーなど)や動画データ(放送番組録画など)の家庭内での共有化への需要は高まってきていると思う。CEATECを今年覗いてみたのだが、DLNAはかなり大きなブースを用意していた16。これら家庭用ネットワークオーディオビジュアルにおけるDLNA規格が完備されてきていることを象徴していると思う。個人的には「まだ周知段階なのか?」という印象なのだが、実態としては今が「値段もこなれて、規格もあらかた整備されて、普及段階に入った」というところなのかもしれない。

このことを反映させるかのように、このデンオン「DNP-720SE」に引き続き、ピュアオーディオ用途ネットワークプレイヤーはオンキョー17やパイオニア18からも発売されるという。楽しみだ。(とは云いつつもやはりLINNは欲しいなぁ…)

参考;
1.DENON JP | DNP-720SE
2.(PDF)
3.デノン、入門クラスのネットワークプレーヤー「DNP-720SE」発売|PCオーディオfan
4.DENON × Stereo Sound|デノンのネットワークプレーヤー DNP-720SE Review by 山本浩司
5.山之内正が速報レビュー - デノン初のネットワークオーディオプレーヤー「DNP-720SE」を聴く - Phile-web
6.デノン、AirPlay対応で50,400円のネットワークプレーヤー -AV Watch
7.50/50で楽しむハイCPオーディオとクラシック音楽 DENON DNP-720SE
8.DENON DNP-720SE - 快聴亭夢想録
9.LINN JAPAN |DS over view
10.オリーブ・デジタル・ミュージック・サーバー (現行品はネットワークプレイヤーの機能あり)
11.PCI DIGITAL AUDIO BOARD SE-200PCI │ TOP
12.aromaphilia: MARANTZ - NETWORK AUDIO PLAYER - NA7004 日本向け正式発表
13.aromaphilia: MARANTZ - NETWORK AUDIO PLAYER - NA7004
14.Marantz JP | NA7004
15.ネットワーク上の音楽ライブラリーを高音質再生する、ピュアオーディオグレードの"ドライブレス"HiFiプレーヤー。 ヤマハ ネットワークプレーヤー『NP-S2000』
16.【CEATEC 2010】iPhoneをリモコン化するアプリなどDLNA関連展示 -AV Watch
17.オンキヨー、ネットワークプレーヤー「T-4070」を12月発売|PCオーディオfan
18.パイオニア、192kHz/24bit対応のネットワークプレーヤー2機種を11月発売|PCオーディオfan

服を近々探そう

夏が終わりかけ、ようやく色々な物欲が再燃してきている。健康体になった証拠だ。まず洋服が欲しい。

会社を辞めた当初はきちんとした恰好をした方が良い、ということでカッターシャツ、革靴を常に着ることにこだわった。

今後の時代においては、自分の知識と、自分のフィールドを持つ人間がその対価を正当に得る一方で、自分の確固たる知識もフィールドも持たず組織人として一定の糧秣を得続ける人間も存在する時代になると思っている。組織人は組織の制服を着ればよいが、自分のフィールドで自分の武器(知識、技術)を基に戦う人間は着る物を自分で選択しなくてはいけない。

自分の考えた末に出した結論としてはデニム、カッターシャツ、革靴、ニットセーターだと思う。デニムはチノでもよいし、ニットセーターはカーディガンやベストでも良い。色はチャコールグレーと紺が最上位、黒やライトグレイやベージュが次位、カーキやライトブルーなどそのほかの色はカジュアルである。ただしシャツはホワイトかブルーで柄は無地かストライプ、革靴は黒かダークブラウンの紐靴が望ましい。非威圧的で親しみやすさを保持しながら、相手に対する失礼も出ず、レストランや劇場にも出入りで来うる恰好が良い、と思っている。

結局のところ、

·           海のモノか山のモノか分からない自分の身分にも関わらず、信頼を付与してくれるみなり
·           ディスカッションをする際に高圧・威圧感を与えないみなり
が重要で、それに「程好い清潔感とクラシック感の両立」を加えようとすると、カッターシャツや革靴を足し、このような形態へとたどり着く。テーラードジャケットは有ったほうが良いが、体型に合っていない安物を身につけると「ニセモノ」っぽくなるし、体型に合っていても、グレーや紺でストライプのようなスーツはパワースーツで威圧的に出すぎるかもしれない。ライトグレイ系や非獣毛は「遊び心」が入りすぎ、「ディスカッション」の空気が生まれない。

この恰好はスティーブジョブスの恰好と同じだ。きっと彼も心砕いて、あの服装に至ったのではないだろうか?ザッカーバーグが、その恰好にネクタイつきで公の場に現れたことも話題に上ったが、彼らのような自分のフィールドで自分の武器(知識、技術)を基に戦う人間は、「着る物を自分で選択しなくてはいけない」ことを象徴しているように思えてならない。