「白い匂い」香りのホワイトノイズの定義

(2013/9/3)「様々な波長の光が混ざると白色の光になり、多様な音の周波数を組み合わされてホワイトノイズ(白色雑音)が出来る。同じように、同じ強度の匂い成分を混ぜ合わせることで、白い匂いを作り出すことが出来るという、ワイツマン科学研究所の研究報告。米国の「国立科学アカデミー論文集(PNAS)」オンライン版に掲載された。」「イスラエル・ワイツマン科学研究所の科学者らが、新しい匂い「olfactory white(嗅覚の白)」を発表した」

この研究は白い匂い、これを「発見」したわけではないように思う。この研究の本来の目標点として想定されていたものは、ホワイトノイズに相当する匂いが存在するのかを定義しようとしたというところだろう、と解釈する。この匂いのホワイトノイズはいくつもの匂い物質を、どんなかおりも強く出ないように混ぜ合わせて(閾値の面から注意して、強い香料は少なく弱い香料は多くということなのであるらしい)、ホワイトノイズを作成した。この香りは官能評価によって、被験者にニュートラルなイメージを与えることが証明され、それが‘ホワイトノイズ’を作ることができたという証左になっているらしい。

先生と自分で話してみて、特に注目したのは、どれくらいの種類の香料を混ぜると、ホワイトノイズとしての性質が出てくるのかという点である。論文によれば20-30種類と結論されている。研究室のこれまでの匂い再現方法の検討の結果、ある程度のそれらしさで匂いを再現するためには要素の数を30種類くらいは用意したほうが良いという結果がある。自分のほうとしても、香料を調香する際に20-30種類で香料を作ったほうが、イメージのシャープなものができるという経験則を教わることを話した。30という数は興味のある数である。

また本文は読んでいないが、 読み終わったらまた改めて書く。

Perceptual convergence of multi-component mixtures in olfaction implies an olfactory white
New Smell Discovered | Olfaction & Olfactory White | LiveScience
匂いのホワイトノイズ | スラッシュドット・ジャパン サイエンス
白い匂い(ホワイトスメル)を作り出す:世界の最新健康・栄養ニュース
11/26 Olfactory Overload Causes White Smell :: サイエンス|yaplog!(ヤプログ!)byGMO
masah行伝ふう, イスラエル・ワイツマン科学研究所の科学者らが、新しい匂い「olfactory...
aroma research, 55(vol. 14, no. 3), p52-, 2013 (外池先生の論文紹介)

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