hayano先生のツィッター企画(3/19の)-1 #hayanoquiz

ryugo hayanoさんのツィートは放射物理学・化学の教育的な観点からのツィートも含まれている。これを自分自身で調べて、放射性化学物質について知ることで、原子力発電所トラブル絡みの報道もきちんと理解できるようになると思う。自分は理学部化学出身とはいえ、素人なのだがgoogle先生とwikipedia先生の協力により解答を作ってみた。

まず放射線とは…「放射性同位体は不安定であるため、一定の確率で原子核崩壊を起こし、それにともない放射線が放出される。…原子核崩壊は単に崩壊や壊変とも呼ばれ、…主な崩壊モードにはアルファ崩壊、ベータ崩壊、ガンマ崩壊がある。それぞれの崩壊では、α粒子、β粒子、γ線が放射線として放出される。」

【理系学生必修】報道やWebで使われている単位, Sv, Sv/h, Gy, Gy/h, Bq, Bq/kgについて,簡潔に説明してください.

→Gy, Gy/h、放射線からのエネルギー(=仕事量)は(放射線の強度)×(放射線を受けた時間)で現される。Gyは放射線エネルギーの単位。Gy/hは放射線の強度の単位で一時間あたりの放射線強度の単位である。
Sv, Sv/h、放射線からのエネルギー総量のうちどれくらいのエネルギーを吸収したかを考えるときに用いられる。「Sv=放射線荷重係数×Gy」。実際の生体への影響を考えるときには放射線荷重係数を考慮したこの値を考えるほうが
Bq, Bq/kg、「1秒間に自然崩壊して放射線を発する原子核の数」として定義される。「放射性物質が放つ放射線の強さは、放射能の量を表わすベクレル(Bq)とは異なる。また、同じベクレル数の放射能であっても、放射性物質の種類や測定点までの距離、間にある遮蔽物の効果に影響をうけるので、放射線の強さは異なる。放射線の強さの単位はグレイ(Gy)が用いられる。また、人体を含む生体に与える影響も加味した放射線の強さの単位にはシーベルト(Sv)が使われる。」
放射性物質は核種によってその半減期(≒寿命)が異なるし、発する放射線の種類が異なるので一概に「(例えば)土壌中の放射性物質が生体へ及ぼす悪影響」を数値化することは難しいのだが、このBqを用いることで「土壌中にどれくらいの放射性物質が含まれているか」を数値化することが出来る。

【理系学生選択】測定値15020 Bq/kg などと報じられていますが,同じサンプルを,その直後にもう一度測定するとどうなると考えられるか,簡潔に記しなさい

→放射性物質が崩壊し、減少するので「1秒間に自然崩壊して放射線を発する原子核の数」(=Bq)は減少する。ただし放射性物質により半減期は異なるのでその減衰速度は核種によって変わる。

【理系院生選択】放射性物質の崩壊とPoisson分布の関係について簡潔に述べよ.
→poisson分布は確率的におこる量子論的事象の起こる数を考えるときに役立つ。時間、温度、周囲のエネルギー(光など)のレベルに応じて、その量子論的事象が起こる確率はpoisson分布に従う。その事象の発生率は
Plot of the Poisson PMF
のようになり、その積算値(=総体としての量子論的事象の発生総量)は
Plot of the Poisson CDF
となる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%82%A2%E3%82%BD%E3%83%B3%E5%88%86%E5%B8%83

【医療従事者選択】体内被曝が疑われる方があったとします.体内被曝の有無と,その程度を判定するにはどうすればよいでしょう
→体内被曝は患者の経歴、どこに居たか、何を食べたかなど、とGM計数管あるいはガイガー・カウンターでの測定値で判断(?…調べきれず…)

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