「西の魔女が死んだ」をちょっと見る

人間が成長してゆくときに、中学生ごろによい経験をするということが重要なのではないか?梨木果歩の小説「西の魔女が死んだ」では登校拒否になってしまった女子中学生が主人公である。テーマと展開はことなるが、ジブリの映画「魔女の宅急便」でも主人公キキは13歳の女の子である。

彼女たちが、全て自由という場と、修行をするという目的の下に一定期間、親元を離れる。そこでの経験が感性を育ててくれるのである。そのような機会が与えられる人生というのはとても贅沢なものなのかもしれない。現実の世界では、親は慌しく日常の仕事をこなし、子どもを育てる時間もふんだんにもてる訳ではなく、子どもも自分を見つめなおす時間も無く惰性で日常を過ごしてしまう。でも我々は映画や小説でそのような成長を再体験しているのかもしれないし、そんな現実の自分と理想の成長・理想の人生のギャップを埋めているのかもしれない。

ちなみにこの映画のロケセットは未だに撤去されず、ファンが映画の世界に触れることが可能なようである。

ちなみに(その②)。梨木果歩は家や植物に感情移入した小説、児童文学をいくつか書いている。「家守奇譚」はそんな梨木果歩の性分が大きく前面に出ている連作短編。自分はこの連作短編でこの作家を知り、ちょっと好きになった。

映画『西の魔女が死んだ』オフィシャルサイト
西の魔女が死んだ - Wikipedia
梨木香歩 - Wikipedia
山梨県清里高原 キープ協会|西の魔女・おばあちゃんの家

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