香料開発は、実は作りこみの職人技(?)

香料開発は、実は作りこみの職人技である。

香りを研究しようとしている研究者は多いが、香料作りは研究しようとしても出来ない状態であり続けた。
• 原料が多種多様であること、入手ルートが限定される原料も多い。
• 香りを分析するのが難しかったし、今でも分析のみで全てが分かるわけではないこと。
• 調香したものですら分析で全てが分かるわけではないこと。
• 結局、配合比が分かったところで、なぜそれが良い匂いなのだか解らないこと。
したがって、職人が作りこんで、香料会社が売る。配合は明らかになることはなく、仮に配合が分かったからといって、原料の入手(特に特殊合成品や天然原料)には困難を伴い、特に新参者には難しい。

どのように匂いが決まるのか?匂いの印象を決定付けるものは何なのか?これに回答を出すことはとても難しい。しかし調香をかじった事のある人間だったら、その回答はうっすらと見える筈である。調香レシピを要素に分類し、大まかな香りの作りを把握した後に、細かい香りの部分を整えたり、強力な香気成分の添加で匂いのイメージと持続性と拡散性を強化したり…。

匂いディスプレイにおいては何を使うのかを選定し、あらかじめ選定したコンビネーションからさまざまな香りをディスプレイする性質が必要とされる。

この考え方において、「香料としての作り込み」ではなく「コンビネーション」の選定こそが、匂いディスプレイでは重要であることがわかる。

(このテーマは考え中…またいずれ)

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