windows 8初めて触った。

5/8 実家向けのパソコンを組み直した際にwindows 8を触って、いくつか思ったことがあるので書いてみる。(windows 8に関しての感想)

この新しいOSの特色として、マイクロソフトのアカウントを使用し、 それをネット上のIDとする。これをしようし、クラウド上のマイクロソフトのサーバーを通じて様々なSNS等のアプリケーションにアクセスするというもの であるようだ。そのためホーム画面は旧windows系のものと、windows phone的なタイル画面との、ダブルフェイスのようなイメージになっている。

マイクロソフトアカウントであるがコ ンセプト的にはブラックベリーのBISと、何となく類似しているな〜とおもった。ブラックベリーも独自サーバーを介 して様々なオンラインアプリにアクセスする。大きな違いは大容量、マルチメディアをハンドリングできる潜在性があるというところか...?もうひとつ付け 加えると、タッチデバイス(スマホおよびタブレットデバイス)は動作原理が基本的には32BITであり、それを64BIT前提のものに書き換えるキーにな るかもしれない。

軽く触っただけだが、意識しているものとしては新しいのではない か、と思う。ただそれは同時に周辺技術が成熟していないわけでもあるから、普及の際に難航することになるのかもしれない。また、既存の古いサービス、ブ ラックベリーサービスなどとどのように異なり、それがどのような結果をもたらすのか?特に後者を明確に提示できる必要があるように思う。(この点において はiphoneを出していた頃のappleに劣っているかもしれない。)

香気の受容系におけるコーディング、とは?

6/4 (用語の定義について考えてみた) コーディング、という言葉を研究に関する申請書の中で不意に使って結構その後悩んだ。


コーディングという言葉が多く見られるのはコンピューターの中である。コードとはコマンド・命令文とほぼ同義である。コーディングとはコンピューターのプログラムを高級な言葉で書くとする(これ自体もコーディングと呼ぶ人もいるが)、それをコンパイルして低級な命令文に変換する。この作業はコンパイルプログラムによる自動的なコーディングだ。また直接ホームページなどのソースを書き下す、これもコーディングである。

逆にコーディングには「符号化」の意味もある。この意味で使われるのが、主に脳科学で用いられる。例えば音声情報のコーディング(音声情報を嗅覚器から得、言語的意味を理解する)など。嗅覚研究においても生物系の人たちはコーディングという言葉を使用する。嗅神経細胞による香気物質のコーディング、嗅球による香気のコーディング、というように。これは嗅覚という化学刺激を神経信号として符号化すると言う意味合いが強いように感じる。

再びコンピューターに戻って。エンコード・デコードという言葉がある。これは圧縮〜論理的な符号化・復調という意味合いで用いられる。巨大な動画データをエンコードして、オンラインにアップロードするとか圧縮ソースをデコードして元の信号を復調して解析するとか、コード(データ化のアルゴリズム)を介してデータ系〜生データのやり取りをハンドリングする、というニュアンスも見えてくる。

今回「コーディング」という言葉をどんな場面で用いようとしたのかというと、嗅覚細胞群がとある香気物質を受容したとき、どのような応答群を返すのか、というニュアンスをコーディングと表現した。今後同等の意味合いで、異種生物複合レセプターアレイの香気受容や脳内での神経信号の変換の様子後の香気刺激の神経応答空間内マッピングも「コーディング」と表現できないかと思った。転写、信号変換などの過程も踏まえて香気受容を考えると、そのステージごと、生物種ごと、また異種生物の受容体を複合させたアレイ系にまで拡張して考えてみた場合、香気受容の表現系は当然異なると考えられる。つまりそのステージごとに香気受容が定義でき、各空間は異なっており、香気の空間内位置関係も直接比較できない可能性が高いのである。

このような場面で頻出する言葉としてはマッピングという言葉もある。ただしマッピングというと、絶対的な位置というものがあるかに思える(正しいマッピング、誤ったマッピング、というような)。またここで言葉を受容といってしまうと、特定のレセプターによる複合体形成を経る受容を連想してしまう可能性がある。イメージ上単一のレセプターに注目しているような印象を与えてしまうと思われる。

実際には緩い選択性を持つ受容体群による、有機化合物混合物の、同時多発的な受容挙動が起こっているのである。このような各場面で使用可能な用語を考えてみると、コーディングが適していると考えた。また脳内で行われている情報の取り扱い作業がエンコードやデコードとも言って良いものであるし、コンピューター上での香気情報の取り扱いも香気情報のコーディング、情報の変換はエンコードやデコードと表現して差し支えないはず。

というわけで、香気は受容系においてコーディングされると表現してよい、と考える。これまではほとんど言及されていないと思うが、膨大な化学物質たちをゲストとしたときの、化学物質群のGPCR系によるコーディングという形で、低選択制、高バラエティなホストタンパク質群による包接〜認識挙動もコーディングという表現で連続的に考えることができると思う。