「シャンプー/リンス評価会」 をしてみたら良いのでは…?

いかにしたら、低負担(労力・金銭両面において)で香粧品に関する知見を充実させられるか?

そもそも必要な知見とは何だろう? …それは科学的知見(組成、薬効、基礎物性データ)、商品官能評価、実売り上げ推移等だと思われる。また、香りに関する知見は特に「力を入れれば充足させやすい」知見だと考えられるので注力する。

そのためにはデジタルデータの蓄積と応用が大切であり、あらかじめ電子化されたデータは省力化に大きく寄与すると考えている。現状考えている手順は以下のとおりである。

<前段階>
• サンプル購入(詰替え用を想定)→ラミネート袋に1つ当たり30g前後を小分け、相応額を参加者が負担する(経費は分担負担、50-100を想定)
• サンプル裏面の組成表示のデジタルデータ化 →データ蓄積し、界面活性剤等粧材のデータライブラリーにリンクさせて効用解析に繋げる
• 特に宣伝されている成分などに関しては、過去文献にある評論などのデータを収集(フレグランスジャーナルなどの発表データ、日経新聞などの新製品・新商品紹介の書評、販売元webページからの商品紹介をあらかじめ集める) ←雑誌・新聞の電子化、そのライブラリー充実がその労力を軽減する
• 粘度などの基礎物性データの収集(粘度、液性、色、あるいはLC/GPC分析
• 香料抽出GC分析

<ディスカッション(その場でPCとプロジェクターを用いて同日中にレポート・議事録を完成させる)>
• 使用感(シャンプーならキシミ感、洗い上がりの感覚、すすぎ性…各人の髪質を考慮して報告)
• 使ってあるであろう香料に関してのディスカッション
• 各分析値の公開
• 重要成分に関しての講義
• 薬効成分、顕著な効果を持つ成分についての調査報告


シャンプー/香粧品についての知見としてデジタルライブラリー化をしてゆく。参加メンバーの知見を一層充実させられると考えている。参加メンバーの義務…購入またはディスカッションのみの参加も可。ただしレポートの閲覧はディスカッション参加者のみ可とする。ディスカッションにおいては発言を義務化。実売り上げ推移に関してはデータ収集が困難と思われるので現状ディスカッション対象からは除外する。

超臨界CO2


2010/8/17のメモからの転記
(AIST「やさしい超臨界流体教室」より)
http://riodb.ibase.aist.go.jp/SCF/sdb/scf/scf_top.html

Q1: 超臨界流体って何ですか?

A: 物質は、温度、圧力などの環境条件により気体、液体、固体の3つの状態の間を移り変わります。図1はこれを図示したものです。気体、液体、固体の3相が共存している点を三重点といいます。三重点より温度が高くなると、液体と気体の2相が平衡になり、圧力は飽和蒸気線に沿って変化します。温度、圧力を加えても液体と気体の区別がつかなくなる終点があり、これを臨界点といいます。この臨界点を越えた温度と圧力の状態にある流体を超臨界流体といいます。

超臨界状態になった流体は、液体や気体の状態とは異なった性質を持っています。たとえば、超臨界二酸化炭素は油などに対する親和性が高く、油脂や香味成分をよく溶かします。このため、食品からこれらを抽出する際に広く使われています。

Q4: どんな超臨界流体がありますか?

A: 物質はすべて超臨界流体になります。身近なところでは水や二酸化炭素が超臨界流体として広く利用されています。

Q5: 超臨界二酸化炭素はどのように利用されていますか?

A: 二酸化炭素は地球上に広く存在し、人体に対して無害なため広く利用されています。また、無極性分子なので、ヘキサン等の有機溶媒と同じように油脂類を良く溶かします。もちろん、二酸化炭素は分子量が小さいため、分子量のおおきな溶質への溶解力は小さく、溶媒として利用するためには超臨界状態にしなければならないのですが、毒性や引火性がないことや、超臨界流体の特性を利用することで有機溶媒では困難な操作を行なうことができるため、いろいろな応用が考えられています。工業的にはコーヒー豆からのカフェイン除去に利用されたのを始めとして、他に以下のような応用例があります。

分離・抽出(香料、色素、不飽和脂肪酸、医療品)、
超臨界乾燥、
超臨界洗浄、
超臨界染色、
マイクロ発泡、
微粒子製造、
有機合成反応(有機化学反応、
触媒反応、酵素反応、ミセル反応、重合反応等)、
超臨界塗装、
殺菌、
分析

ゼオンのキラルラクトン


(http://www.zeon.co.jp/business/enterprise/spechemi/spechemi3-1.html)からのメモ
ゼオンはラクトン類やグリーン香調を持つC6アルデヒド/アルコール/エステルを商品として持っており、販売している。ラクトン類はキラルコントロールしたものもあり、合成技術の高さを感じる。

delta-Decalactone

Delta LACTONES, which naturally occur in many kinds of foods, are indispensable for creating various flavor and fragrance compounds.

Many flavor and fragrance components have chiral structures, which show optical activity, and well-known that the odor quality of optically active substances is much superior to that of racemic compounds.

ZEON CORPORATION has successfully developed the synthetic process of manufacturing the optically active delta-Decalactone and commercially launched two types of enantiomers R-body and S-body.
Using the optically active delta-Decalactone in compounds makes it possible to reproduce really natural flavors and fragrances that have been impossible to create only with racemic compounds.

■PHYSICAL PROPERTIES
Formula   C10H18O2
Flash point 148C°(Open cap)

■ANALYTICAL SPECIFICATIONS
Purity(GC%)   min. 98.0%
Optical purity(ee) 80.0% ~ 83.0% ee
Specific gravity(d20/20) 0.969 ~ 0.975
Refractive index(n20/D)   1.455 ~ 1.460
Acid value(mg KOH/g)   max. 5.0

■REGISTRATION
CAS NO.   705-86-2
TSCA listed
EINECS NO. 2118891
FEMA GRAS NO.   2361
H.S.TARIFF NO.   2932.29

■Stereodifferentiation of delta-Decalactone in natural products
Food   R : S
Cheddar cheese 71.8 : 28.2 (43.6%ee)
Osmanthus oil 83.8 : 16.2 (67.6%ee)
Peach   97.0 :3.0 (94.0%ee)
Raspberry   2.2 : 97.8 (95.6%ee)