香りのプレゼントを持って、旧友の結婚式に出席した

(2013/4/28)
大学の頃の部の友人の結婚式に呼ばれていた。それに手ぶらで行くのも何なので、香料を持ってゆくことにした。本人との相談で、ルームフレグランスを作成し、それを結婚式場の待合で披露させてもらえることになった。

香料に関しては、研究室に入る前、調香を勉強していた末期に作ったローズのイメージのあるフローラルブーケを主体とした香水のレシピを流用することにした。この香料の組成はiso-E superという軽量さのあるセダー調の合成香料原料を中心に、合成ムスク、ミュゲとローズ、オゾンのエッセンスを加えたもの。ローズ自体の配合量は少ないのだが、イメージの中心にはローズがくるように組んである。微量に加えたポイントとしては、ムスクを組み合せて使いトップから効くようにした、セダーのみだと貧相になるのでナチュラルのサンダルウッドを並用した、トップのイメージにはアルデヒドとオゾン調を使用してフレッシュフローラルのイメージを出した、などが工夫をした点。

香料の調合は専門学校にお邪魔して、原料を少し分けてもらって作成した。アルコール50%ほどの生原料に近い形で調合し、フレグランス用途にアルコールでEDT並に希釈(約5倍))し、スプレイボトルに詰めたものと、プロピレングリコール(PG)でさらに希釈しルームフレグランスとして使用できるようにしたもの、両方を用意した。ルームフレグランス用のものは皿の上に香油の様に広げ、蒸散を調整するスティックを数本挿してつかうようにした。

結果はちょっと部屋の広さのわりに香りを希釈しすぎたので、待合で明確に解るほどのイメージを出せなかった。ファンを併用したり、プロモツールのような蒸散機を使用すれば良かった。香り自体は結婚式の出欠返答の際に試香紙を送り、OKをもらっておいた。EDT形式のものも一緒に提供する、という話しにはしていなかったのだが、自由が丘の香水店の店長のアドバイスと、好意でアトマイザーを分けてもらったので、充填してお渡しすることにした。

香りをプレゼントするというのは難しい。香りの強いものが苦手な人も居るし、好きな香りは人それぞれ異なるし、似合う香りも人それぞれ異なる。だからやるとなれば、ある程度打ち合わせは必要だし、特に結婚式という場ではそれがメインの会の雰囲気を阻害しないように気をつけなくてはいけない。今回は注意しすぎて、香りが弱くなってしまったような気もするが、好意は伝えられたのでよかったのではないか?

コメントを残す